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豊臣秀吉(7)

柴田勝家を滅ぼした羽柴秀吉の次なる敵は東海一の弓取り徳川家康でした。秀吉の天下統一は目前に迫っていましたが、それを快く思わない織田信雄は徳川家康と手を組み秀吉と対抗することに。そして、小牧長久手で戦上手の秀吉と家康が激突するのでした。

主な登場人物

あらすじ

柴田勝家を滅ぼした羽柴秀吉(豊臣秀吉)は、大坂城の築城に取り掛かります。そして、徳川家康との戦いに向けて着々と準備を進めていきました。

織田信長亡き後、権力を一手に握ろうとする秀吉に対して不信感を抱く織田信雄。彼は、徳川家康と手を結び秀吉と一戦交える覚悟をします。

秀吉は、織田家の三家老を丸め込むことに成功しました。何が何でも秀吉と戦う気でいる織田信雄は、秀吉と戦うべきではないと主張する三家老を斬ります。そして、徳川家康とともに秀吉軍を迎え撃つことにしました。

織田信雄と異なり、徳川家康は本気で秀吉と戦う意思はありません。しかし、何もせずに秀吉に降伏したのでは、徳川家康の評価を下げることになります。そこで、家康は家臣達の前で秀吉と本気で戦うふりをし、頃合いを見て和議に持ち込むことにしました。

秀吉と家康。小牧長久手で戦上手の両者の駆け引きが始まります。

読後の感想

第7巻では、いよいよ秀吉と家康が激突します。もはや、秀吉の天下統一は誰の目にも明らか。しかし、黙って秀吉に頭を下げたのでは家康の評価が下がってしまいます。

第7巻での読みどころは、秀吉と家康の駆け引きです。両者ともに無意味な戦いは避けたいところですが、戦わずして自分の思うように事を運ぶことができません。家康としても、本気で秀吉と戦う気はありませんが、何もせずに秀吉の軍門に下ったのでは、これまで築いてきた評価や領地を手放さなければならなくなる危険があります。

秀吉と家康の意地の張り合い、両者の作戦の巧妙さ、読んでいると先の展開がとても気になってきます。

本多忠勝の活躍、池田信輝(恒興)の最期からも目を離せません。

豊臣秀吉(7)-山岡荘八
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