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坂本龍馬(3)

井伊直弼が日米修好通商条約を勅許を得ずに調印したことで国内は紛糾し始めます。梅田雲浜や吉田松陰といった勤王の志士たちは捕えられ、水戸藩の徳川斉昭ら諸侯が罰せられる中、坂本龍馬は、自分なりの勤王の姿を見出します。
 
 

主な登場人物

あらすじ

梅田梅太郎の妹竹乃は、京都にいました。竹乃は、大場友三郎と目明し文吉から、兄の梅太郎が押込み強盗をして逃げていることを聞かされます。

その頃、坂本龍馬も京都の楢崎将作の家に厄介になっていました。そこで、龍馬は楢崎の娘の龍子と出会います。

龍馬は江戸から京都への旅の間、自分なりの勤王の姿を見つけ、それに向かって模索し始めていました。

龍馬が京都にいる頃、井伊直弼は幕府の方針に刃向う者たちを弾圧し始めます。世にいう安政の大獄です。そして、梅田雲浜や吉田松陰といった勤王の志士たちは捕えられ死罪となりました。その中には、楢崎将作も含まれていました。

このような井伊直弼のやり方に不満を持つ者たちが次第に増えていき、いたるところで暗殺すべしの声が高まります。そんな中、竹乃は兄梅田梅太郎ら勤王の志士たちの力になろうと井伊の側近である長野主膳に近づこうとするのでした。

土佐に戻った龍馬は、武市半平太ら同郷の勤王家と親交を深めます。時には水戸藩士とも時勢を論じます。

ある日、龍馬は梅田梅太郎を仇と狙う大場友三郎と出会います。そして、梅田梅太郎もまた龍馬に会うために土佐にやってきます。

二人と出会った龍馬は、避けることができない風雲が近づいていることを悟るのでした。

読後の感想

坂本龍馬の最終巻です。

井伊直弼の大弾圧が開始され、いよいよ国内は紛糾し始めます。

この作品では、坂本龍馬の前半生までしか描かれていません。でも、後に大政奉還という大仕事をやってのける基礎が、この作品では描かれています。

勤王であれ佐幕であれ、それらを唱える者たちは小我に囚われており、やがて対立して死に至ります。梅田雲浜にしろ井伊直弼にしろ、それは同じです。そして、そういった犠牲を積み重ねていって、新しい世の中ができあがることをこの作品での坂本龍馬は悟ります。

この作品は、幕末史に詳しくない方が読んでも、中途半端な物語にしか感じないでしょう。でも、坂本龍馬のことを詳しく知っている方が読めば、他の坂本龍馬を扱った作品にはない面白みを感じれるはずです。

 
 
坂本龍馬(3)-山岡荘八
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