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高杉晋作(2)

桜田門外の変に衝撃を受けた高杉晋作は、加藤有鄰と佐久間象山の教えを受け志士として目覚めていきます。千歳丸の中で知り合った若者たち、上海で見た西洋文明と清国の衰退は、帰国後の高杉晋作を大きく成長させ、新たな行動を起こさせるのでした。
 
 

主な登場人物

あらすじ

桜田門外の変から1ヶ月後。高杉晋作は、木造軍艦丙辰丸(へいしんまる)の乗艦を命じられます。

丙辰丸で江戸に向かう途中、晋作は、日本中を遊学し生きた学問を身につけることを決心しました。江戸に到着した晋作は、桂小五郎を通して周布政之助(すふまさのすけ)から許可を得、万延元年(1860年)8月に東北遊学に出かけます。

水戸の支藩府中藩の加藤有鄰(かとうゆうりん)を訪ねた晋作は、彼から志士の条件を教えられます。また、9月には信州松代藩の佐久間象山を訪ね、西洋文明がどのようなものかを学びました。

加藤有鄰、佐久間象山に学んだ晋作は、自分の眼で西洋文明を見るために桂小五郎と周布政之助の斡旋で、藩の許可を得て、幕府の軍艦千歳丸で上海渡航することになります。千歳丸では、薩摩の五代才助(五代友厚)などと交わり、様々な刺激を受けました。

そして、上海では西洋諸国に支配された清国の姿を見て、師の吉田松陰の教えの意味を深く理解するのでした。

読後の感想

桜田門外の変に大きな衝撃を受けた高杉晋作が、志士として目覚め始めます。

彼に大きな影響を与えたのは、加藤有鄰と佐久間象山でした。

加藤有鄰は、高杉晋作自身も気づいていない本当の自分の心に気づかせます。荒々しい性格の晋作の内に秘めたものを引き出していく加藤有鄰の言葉。それを聞く晋作。このあたりの描写は、読者がまるで高杉晋作になったかのように感じさせます。また、人によっては、加藤有鄰になったような気持ちで読み進めていくことでしょう。

佐久間象山は、西洋文明の背景にある思想を晋作に教えます。佐久間象山の言葉は、何が正義で何が悪かといった単純なものの見方ではなく、思想が違えば正義の感覚も悪の感覚も違ってくることを教えてくれます。

加藤有鄰と佐久間象山と出会った後の晋作は、上海渡航のために乗艦した千歳丸で、様々な出会いをします。若者たちが、お互いを刺激し合い、そして成長していく姿を千歳丸の中で読むことができ、読者も何らかの刺激を受けることでしょう。

 
 
高杉晋作(2)-山岡荘八
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