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豊臣秀吉(2)

甲州への旅から戻った木下藤吉郎は、清州の市場で針売りをしていました。乱世を終わらせ平和な世の中を作るために藤吉郎が主君として選んだのは、尾張の織田信長。藤吉郎は、前田犬千代を利用して、うまく織田家への仕官に成功するのでした。

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主な登場人物

あらすじ

甲州への旅の後、木下藤吉郎(豊臣秀吉)は、清州の市場で針売りをしていました。

藤吉郎は、シクシクと泣きながら針を並べて路上に座っています。その異様な光景にやがて人だかりができ、馬上通りかかった織田信長が藤吉郎に話しかけ、3両を投げ渡しました。

その後も、藤吉郎が泣き続けていると、今度は前田犬千代(利家)が通りかかり話しかけてきました。藤吉郎は、先ほどの3両は、信長が落としていったものだと犬千代に言います。それが縁となり、藤吉郎は織田信長に仕えることになるのでした。

お厩番から草履取りに出世した藤吉郎。しかし、今川義元が上洛を決意したことで、藤吉郎の仕える織田家は危機に陥ります。

今川義元との戦いを決意した織田信長は、どうにしかして野武士を味方に引き込もうと考えます。すると藤吉郎が、野武士の頭である蜂須賀小六(正勝)を味方に着けれると言い出したので、信長は彼に御台所奉行を命じるのでした。

読後の感想

故郷の中村を出た木下藤吉郎が、甲州への旅で様々な人と出会い成長します。その木下藤吉郎が、尾張の織田信長に仕えるところが2巻の見せ場です。

貧しい家に生まれた藤吉郎が織田家に仕えるのは、そう簡単なことではないでしょう。藤吉郎は清州の市場で針売りをしながら、信長と出会う機会をうかがいます。しかし、ただ出会うだけでは信長の記憶に残りません。

どのようにすれば、信長の目に触れることができるのか。そして、織田家に仕えるためには何をすべきか。

市場でただ泣きじゃくっているだけに見える藤吉郎なのですが、実は深い考えがあり、前田犬千代をうまく利用して織田家への仕官を実現させます。

また、2巻では、後に藤吉郎に嫁ぐ寧々(北政所)、信長の正室の濃姫、前田利家の妻となる松(芳春院)の3人の女性も登場します。彼女たちの活躍からも目が離せません。

豊臣秀吉(2)-山岡荘八
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