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真田太平記(5)

朝鮮出兵の失敗、伏見大地震と豊臣政権を脅かす事象が立て続けに起こります。天下争乱に備えて忍び宿探しをする草の者壺谷又五郎。7年前に出奔し見違えるほど成長した鈴木右近。徳川家康と石田三成の対立が激しくなる中、真田家も慌ただしくなっていきます。
 
 

主な登場人物

あらすじ

秀頼の誕生により、豊臣秀吉の朝鮮出兵は講和へと向かいます。

慶長元年(1586年)。京都を大地震が襲い、秀吉の居城伏見城は大きな損害を受けました。この時、真田幸村は謹慎中の加藤清正とともに秀吉のもとに馳せ参じます。

朝鮮、明国との戦いが収束するかに思われていましたが、両国使節の態度に腹を立てた秀吉は、再度朝鮮に出兵します。

伏見の新城築城と朝鮮出兵は、諸大名を疲弊させただけ。そんな中、秀吉がこの世を去りました。

この頃、真田家でも重臣矢沢頼綱が亡くなります。沼田城主真田信幸は、矢沢頼綱の霊を弔うために東山の清水寺へ参拝しようとしましたが、彼を刺客が襲います。絶体絶命と思われた時、信幸の加勢に現れたのは7年前に出奔した鈴木右近(忠重)でした。

秀吉亡き後、五大老と五奉行によって政事が行われていましたが、前田利家の死により均衡が崩れます。力を持ち始めた徳川家康、豊臣の天下を守ろうとする石田三成。

世情が再び騒然とし始めるのでした。

読後の感想

5巻では、豊臣秀吉が亡くなります。朝鮮出兵で不満を持つ諸大名と石田三成ら五奉行との間で確執が大きくなっていく中、徳川家康と前田利家の駆け引きが始まります。

真田家は、朝鮮に出兵することはありませんでしたが、秀吉の死はやがて真田父子に大きな影響を与えることになります。

5巻でも、真田の草の者が活躍します。一見、世の中は、平和に思われていましたが、草の者を束ねる壺谷又五郎は、将来の大合戦に備えるために忍び宿探しを始めました。また、徳川につく甲賀山中忍びも、草の者の忍び宿探しに力を入れ始めます。

山中忍びの猫田与助に何度も狙われる草の者のお江。5巻でも、水面下で行われている忍者同士の戦いから目が離せません。

また、向井佐平次の子の佐助が修行を終え、いよいよ草の者として働き始めます。

真田太平記は、歴史の表面的な流れだけでなく、その裏でどのような駆け引きが行われていたのかにも焦点があてられている点がとても興味深いです。

 
 
真田太平記(5)-池波正太郎
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