真田太平記(6)
会津若松で戦備を整える上杉景勝。その討伐を決断した徳川家康が東下します。上杉景勝と石田三成からの連絡を待ちつつ、家康の会津攻めに加わる真田昌幸。そして、遂に石田三成が毛利輝元を総大将にして動きだし、伏見城を攻撃します。石田からの連絡を受けた昌幸は、東西どちらに味方するか決断を迫られるのでした。 |
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主な登場人物
あらすじ
前田利長に謀反の疑いをかけて母親を人質に差し出させた徳川家康が、いよいよ天下取りに動き出します。
会津若松の本城を改築し戦備を整えている上杉景勝。その動きを察知した家康は、使者を派遣しましたが、上杉景勝は沈黙を守り続けます。
慶長5年(1600年)の春になり、上杉景勝は徳川家康討滅の軍議を開き、家老の直江兼続が家康に宣戦布告ともとれる書状を差し出しました。
徳川家康は、遂に上杉征伐のための軍を東に進めます。そして、会津攻めの招集は上田の真田昌幸にも下ります。
会津攻めに向かう昌幸と幸村父子。沼田城主の真田信幸(信之)も徳川家康のもとで戦う決心をします。
大坂では石田三成が動き出しました。五大老の毛利輝元と宇喜多秀家を味方につけた石田三成は、徳川方の鳥居元忠が立て籠もる伏見城を攻略。
真田昌幸は、上杉からも石田からも使者が来ないことに苛立ちます。東軍につくべきか西軍につくべきか、いまだに決断できない昌幸のもとについに石田三成の使者が到着しました。
西軍に味方することを決めた昌幸は幸村とともに上田城に戻り、徳川秀忠軍の攻撃に備えるのでした。
読後の感想
6巻では、いよいよ徳川家康が天下取りに動き始めます。諸国大名と同じく真田昌幸も東軍につくべきか西軍につくべきか悩むのですが、嫡男の信幸は徳川家康が勝つと信じて疑いません。
水面下では、真田の草の者と甲賀山中忍びが情報収集のために働き続けます。6巻では、向井佐助が草の者となって初めて大きな活躍を見せます。いつもながら、忍びの世界の駆け引きの描写には手に汗握ります。
また、真田信幸と幸村の従兄弟にあたる樋口角兵衛の行動からも目が離せません。読者は、樋口角兵衛がいったい何を考えているのか、まったく理解できないでしょう。でも、それが、今後の物語がどうなっていくのかという期待に変わっていくので、樋口角兵衛の存在は決して無駄ではないですね。
真田太平記(6)-池波正太郎 |
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