HOME > 作家別 > 早乙女貢 > 明智光秀

 

明智光秀

落城する明智城から脱出した明智光秀は、比叡山で修業した後、朝倉と織田の家臣として働きます。織田に仕えた光秀は、その才能を発揮して織田信長の天下統一に大きく貢献しました。しかし、光秀の働きが目立つようになるにつれ、主君信長は光秀を疎んじるようになります。危機を感じた光秀は、遂に信長を討つ決心をするのでした。
 
 

主な登場人物

あらすじ

斎藤氏の内紛に巻き込まれた明智氏は、その居城である明智城を攻撃され落城の時を迎えようとしていました。

明智氏の若殿光秀は、叔父に城から落ちのびて明智氏を再興することを頼まれ、燃え盛る明智城から出ることを決意します。

城から逃れた光秀は、比叡山に登り修行の日々を送りました。しかし、比叡山の僧たちの腐敗を見るに堪えられなくなった光秀は、比叡山を去り、越前の朝倉義景に士官することになります。ところが、朝倉義景の狭量に失望した光秀は、越前も去り、尾張の織田信長に仕えることを決心しました。

織田の家臣となった光秀は、その才能を十分に発揮していきます。しかし、光秀が抗戦中の比叡山と講和を成立させたにも関わらず、信長が比叡山を攻撃したことで、二人の間に溝ができ始めました。

その後も、織田で抜群の働きをする光秀でしたが、信長からはさらに疎まれるようになりました。信長は、毛利を攻略中の羽柴秀吉(豊臣秀吉)の援軍として光秀に中国に向かうように命じます。そして、これまでの光秀の領地を没収し、毛利を攻略した後の領地を与えることにしました。

これまで忍耐を続けてきた光秀でしたが、この信長の決定に我慢も限界となり、遂に主君を討つ決意をします。

天正10年(1582年)6月2日の未明。光秀は、兵を本能寺に向かわせ、信長を討ち取ったのでした。

読後の感想

明智光秀を主人公にした作品です。

明智光秀は、織田信長に仕えた智将として知られますが、彼を主人公にした時代小説は少な目です。主君の織田信長を主人公にした作品が非常に多いことから、その中で登場する明智光秀が、一般的な人物像として定着しているように思います。

光秀が、本能寺で織田信長を討った理由については、諸説あり、まだ謎に包まれています。

本能寺の変後、光秀は羽柴秀吉と大山崎で戦い敗れます。そして、小栗栖の藪で土民に竹やりで突かれてこの世を去りました。

本作は、ここから盛り上がりを見せていきます。

光秀は本当に小栗栖で死んだのか。それに疑問を持った堀隼人正が、光秀の死を確かめるために長い年月を費やしていきます。

光秀の死にも、謎が多いです。光秀の遺体を発見したのは土着の住民である長兵衛でした。しかし、その長兵衛もまた謎が多く、光秀討死の確固とした証拠が見つかりません。

本作は、前半は歴史小説、後半はサスペンス小説といった構成になっています。光秀の生涯を知りたい方、光秀の死の謎を知りたい方、どちらの方にも楽しめることでしょう。

 
 
明智光秀-早乙女貢
取扱店