真田幸村 柴錬立川文庫（2）
| 九度山に追放された真田幸村が、豊臣家のために山を下り大阪城に入城します。歴史に埋没した様々な秘密が明かされていく中、後藤又兵衛などの牢人たちとともに大阪城を守る幸村でしたが、やがて落城の時が訪れます。 |
主な登場人物
あらすじ
猿飛佐助がまだ見ぬ我が子大助（大介）を自分の前に連れてくることを期待して待つ真田幸村。
出生の秘密を知った大助は、幸村と会おうとしませんでした。しかし、牢人後藤又兵衛と出会ったことで、気持ちが変わった大助は、佐助に伴われて九度山の幸村と対面しました。
大阪城攻めのために軍資金を調達したい徳川家康は、武田家の埋蔵金に目をつけます。そうはさせまいと知恵を巡らす幸村。東西開戦前の頭脳戦が、いたるところで展開されます。
大阪城に真田丸を築いた幸村は、徳川勢を撃退する活躍を見せます。しかし、徳川家康の謀略で東西和睦となりました。
豊臣家を滅亡させるために様々な画策をする家康に対して幸村は、秀頼の命を助けるために安住の地を探し始めます。しかし、幸村の努力の甲斐なく大阪夏の陣が始まるのでした。
読後の感想
「猿飛佐助」の続編で、主人公は真田幸村に代わります。
この物語では、真田幸村を取り巻く人物について、史実では明らかにされていない秘密が語られています。真田大助の出生の秘密、武田信玄の隠し財宝、徳川家康の影武者など、読み進めていく中で何度も驚いてしまいます。
そして、なぜ徳川家康が豊臣家を滅ぼそうとしたのかについても、その謎が明らかにされます。天下統一のために豊臣家が邪魔だったのか、長い戦国の世を終わらせて太平の世を築くためだったのか、強引な方法で大阪の陣を引き起こした家康の真の目的を知ると、人は誰でもこうなのかという思いがこみ上げてきます。
| 真田幸村 柴錬立川文庫（2）-柴田錬三郎 |
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